平成30年度第1回、第2回からわかる変化と出題傾向
出題傾向自体はここ5年ほど安定しており、浅く広く、各分野から満遍なく3~4題出題されるという構成である。
昨年度より、出題数が減少し、本年度も引き続き20題の出題であった。1問1問の占めるウェートが上がった。
例年、暗記ができているかを問う問題が8割を占めており、受験生の得点には、勉強によって得た暗記量がそのまま反映されると言える。
また残り2割を占めるのは、実験や仮定の読取りを中心とした応用問題であり、この暗記問題と応用問題の8対2という比率は今後も安定して継続すると考えられる。
なお、高卒認定試験生物基礎は学習指導要領の改訂により、現在の試験範囲は平成25年度以前の試験範囲から大幅に変更された。
従って、平成25年以前の過去問はあまり参考にはならない。
例年出題されていたが減少した項目
特になし。問題数が少ないため1問1問の正否が大きく結果に影響する。
得意分野をつくり、暗記問題を着実に取れば合格点に十分届くはずである。
また、第1回大問2の問1や大問3の問2のような思考力を問われる問題も、決して解けないような問題ではない。
過去問から経験と思考力を養い、落ち着いて本番に臨もう。
40点を目指す為に捨てる項目と重要な項目
逆に、重要な項目としては、「植生の多様性と分布」(「多様なバイオーム」を除く)、「生態系とその保存」の範囲は、暗記する単語の量に比べて、出題量が多く、それぞれ大問が一つ使われているので、この範囲は点数が取り易いと考えられる。「遺伝子とその働き」における「DNAの複製」、「たんぱく質合成とDNA」の範囲は出題頻度が高く、単語を覚えればできるので、重要と言える。また、「動物の内部環境と恒常性」の範囲は、大問内の問題量も6題と多く、重要であるが、暗記する量も多く、「免疫系」に関しては内容も難しい。さらに、「生物の特徴」の範囲では、ATPや、細胞共存説といった単語に関連する問題も頻出であると考えられる。とくに、ATPに関する問題は、何らかの形で今後は必出であると言える。
高認生物で押さえておきたい勉強方法
高認生物は全体として、考えて解く問題はほとんど出題されなく、重要単語の意味を理解できているかどうかを問うようなものが多くなった。
また、範囲が以前より広くなり、内容が浅くなったので、一つ一つの単語の意味を理解することができれば解くのは簡単ではあるが、内容が浅いがゆえに単語の意味を理解することが難しくなったと思われる。さらに、暗記量自体も以前より増えている。従って、教科書における重要単語や表にまとめられた暗記単語に絞って意味を理解して暗記することが、高卒認定生物基礎の点数を取る最もよい方法であると言える。
高認生物で押さえておきたい勉強方法
苦手な人はなぜ苦手?得意な人はなぜ得意?
苦手な人は興味がないからですね。得意な人は興味があるから。得意な人は身の回りの出来事と生物とを関連させているので興味が持てる。例えば血液型。これは遺伝が関わっています。この血液型とこの血液型が結婚して子供産めばこうなるんだとか。お腹がいっぱい時は大体の人が眠くなると思います。実は自律神経と関係があります。お腹が一杯になると腸が活発になりそれが副交感神経と関わっていてこれはリラックスする作用があるのでだからお腹が一杯になると眠くなります。こういったように何でご飯が食べた後に眠くなるかと考えれば生物が身近に感じます。
お勧めの勉強法は?
資料集を眺めることです。これは絵とかあったりカラフルなので何となく見ておくだけで何となく頭に入ってきます。それから教科書などを読むと資料集で見た図などを何となくでも思い出します。とりあえず資料集をそばに置いておくことです。
覚え方などありますか?
ほとんど資料集ですね。後は関連付け。遺伝とかややこしいですが、これはという覚えられるものを1つだけ覚える。そうすることで違う問題が出ても私が覚えているものから考えればこの問題はこうであろうという考えで解くことが出来ます。何か1つだけ覚えてそれを全てに適用させるのは意外に良い方法です。
生物は絵から覚えられる科目ですか?
数学などはそもそも絵がないので難しい印象があると思いますが、生物は図がとても多いです。言葉で説明するよりも絵で覚える方が早い。文字を絵にする方が早いです。テストも実際図が多いです。
生物の楽しさは?
身の回りの謎が解かれていくことですね。遺伝とか。お父さんと自分がなぜ似ているのか?血液型とか。
高認対策は?
本人がどこに興味があるか。後は適正。暗記が得意であれば暗記の分野を勉強する。計算が得意であればそれを勉強する。後分けるとしたら動物が好きか植物が好きか。自分が興味がある所を重点的に勉強した方が良いでしょう。